外国人技能実習制度の終焉と外国人育成就労制度の施行

TNK協同組合が外国人技能実習制度でアジアからの人材を日本に紹介し始めてから早いもので10年近い年月が経ちました。埼玉県の秩父郡小鹿野町の製造業での10名のベトナム人を扱ったのが最初となります。

今思えば当時はまだのんびりしたもので、ベトナムの若者たちも今ほどガツガツとしたところはなく、なんとなく気のいい優し気な雰囲気をまとっていたように思います。少し年長で子供が生まれたばかりだったM君を採用するべきかどうか迷っていた我々は、音楽が好きだという彼の言葉に「じゃあ、一曲歌ってください!」という私の無理なお願いに、顔を真っ赤にしてベトナムの民謡を面接の最中に歌ってくれました。
歌はうまかったし、ベトナムの民謡もいい感じだったのはもちろんでしたが、面接の場でとっさに歌を披露してくれた彼の心意気といいますか、やる気、本当に日本に行きたいのだなという気持ちが伝わってきました。面接会の後の合否を決める打ち合わせで、各工場長2名と私の意見は一致しM君は見事に合格を手にしました。

気のいい彼はその後日本で10人のグループのリーダー的な存在になり、彼らベトナム人の技能実習生達の良きリーダーとなりました。3年間の技能実習中はお金を稼げるという嬉しいことももちろんあるでしょうが、家族と離れ離れで生活をしている中で色々とつらいことも出てきます。そんなとき、おおらかなM君が仲間の相談にのったり癒しを与えていたような気がします。

その時から比べますと、現在の円安によりベトナムに送れる金額は目減りしていますし、国での給料もかなり上がってきている事から、あまり給与体系や住居の環境が良くない求人だと面接者が集まらない事態も発生しています。もちろんまだまだ給与水準の低い国々もありますが、これらの状況も踏まえて今回の「外国人育成就労制度」ができたのだと感じています。

この7月から心機一転、TNK協同組合もwebサイトを一新しました。

今までに増して、良い仕事をしていきたいと覚悟をしています。これまで同様TNK協同組合をご愛顧いただきますよう、切にお願い申し上げて、第一回目のブログを終了させていただきます。
不定期ですが、日ごろの我々の想いや、新しい情報など発信していきます。
それでは、宜しくお願い申し上げます。
ありがとうございました。